木材の高付加価値化技術 液体ガラス塗料
液体ガラスとは、石英ガラスを溶解させた環境負荷の少ない素材です。無機塗料のため、有機塗料に起こりやすい紫外線劣化や水に強いという特性があります。
よく水ガラスやシリコン塗料などに混同されますが、水ガラスは水溶性、シリコン塗料は有機化合物が含まれるため、全く性質が異なるものになります。
液体ガラスには「曲がったり反りにくくする」「腐りにくく、シロアリ食害を受けにくくする」「燃えにくくする」「トゲ・ささくれを防ぐ」などの目的に応じた種類があり、塗布した木材の「呼吸」や「調湿効果」といった特性を生かしたまま改質、新たな付加価値を生むことが可能です。
燃えない木の秘密
当社が作成した燃焼実験の動画。右の小屋にはコロイドガラスという液体ガラスを含浸させています。かけている液体はガソリンです。右の小屋は表面が焦げて黒くなっているだけで、木の組織自体は破壊されていません。
液体ガラスの特徴
- 耐久性・耐候性・耐汚染性アップ
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液体ガラスが不溶性結晶体を形成するため、基材の防水性アップ及び表面強度の増大効果があります。更に、水分の浸透を防ぐことで、凍結融解によるクラックを防止します。
また、無機塗料による塗膜は有機汚染物質と相溶性が無く一体化しないため、排気ガス汚れやラッカスプレー等の落書きを洗浄で落とすことが容易になります。有機物が含まれないということは、カビや菌類の繁殖を抑制するということでもあるので、生物汚染に対しても効果があります。
- コスト削減と安全性の実現
- 上記のような高耐久性により、メンテナンスの回数が減り、コスト削減に繋がります。
また、繰り返しますが完全無機質のため、ホルムアルデヒド・キシレン・ベンジン・トルエン・シンナー・鉛などの有害物質と相容れず、完全硬化後は無機質以外の物質を含みません。科学的・生理的に安定しており、不活性のため、人体や動物などの生命体に影響を与えません。
液体ガラスを塗布した木材の撥水性を検証する動画。
液体ガラスの種類
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ウッディセラ(セラミック系)
塗料タイプ表面に塗布することで、「表面耐久性」「防腐・防蟻」「防炎効果」を発揮します。
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木あじ/ウッドレスキュー
含浸タイプ木材の通気性を損なわずに表層部分をガラス質素材で保護し、硬度を強化。水は通さないが水蒸気や空気は塗膜を通過するので、剥がれや膨れも防止します。
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木ごころ(ガラス系)
含浸タイプ木材内部にガラスを含浸処理させ、「木材強度」「自然呼吸機能・湿度調整機能」「防腐・防蟻」を実現します。
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テリオスウッド
塗料タイプ「防腐・防蟻」「防炎」「変色防止」の効果が得られます。塗布したサインボードは、屋外で9年経っても色あせが見られません!
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テリオスコート
塗料タイプタイルや石材の汚れ・劣化・落書きに最適。専用プライマーを用いて、金属・タイル・石材・木材など様々な基材に対応します。
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クリスタルストーン
含浸タイプコンクリートの浸透性改質剤。「長期耐候性」「耐水性」「耐薬品性」「不燃性」に優れ、メンテナンスコストを低減します。